冬の突風


 このありふれた日のおわりの時刻に
 プールの傍らに咲くブルージンジャーの花々は
 雨に色づき、揺れることをやめ静かに育っている。
 古い花壇。百合でかくれた石のベンチを覆っている
 緑の糸杉が成長するのには
 長い年月が経った。

 私には娘一人と三人の息子があり、彼らのいてくれることが私の慰め。
 アメリカネムの木から揺れおちる小さな葉のように
 彼らの親切心が私の回りを取りまいてくれている。
 プールの周囲で熱帯の日々が深まると同じように
 彼らの美しさもまた深まっていく。彼らは幸せであると信頼し
 いまの私には彼らを放っていて大丈夫。

 この震えているものは何でしょう、なにかの前触れ、あるいは幽霊が
 横切っている? あるいは冬の突風でしょうか?
 けれどこの遠い南へ冬は決してやってはこない。
 火花を散らす岩のように鳴りひびく空の
 北風のなかで氷と格闘してでてくる硬く冷たい光による愛も
 冬もやってはこない。

 ここで冬を知らずに生きるには、その方法を知らなければなりません。
 太陽の下、あるいは何処ででも、日々しあわせてあるためには、
 戻ってくるものはなにもないのだから、多情な雪の刃物や
 ブリザードや切りたった湖や白い激流やの石のような大気のなかの
 逃げ場のまったくにない水晶のような空間を危うくするにまかせ
 その庭を永遠に放っておくことです。

 私はもはや緑の庭に住む幽霊と一緒にいることはせず
 見えない天国からおちてくる冬に打ち負かされた雪片が夕暮をおおう
 奇妙な寒さに対してより優しい方向へと移動します。
 それが必要であるが故に、荒涼とした広がり ― 容赦のない国土、を
 ここから彼方へと一掃する風と雪の降るさまのなかには
 そうしたいつくしみがあります。


for Maxine and Earll Kingston

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