最後の光を放つ琥珀は赤くなっている。
岩のような12月は鉛ガラスを凍らせた。
図書館の火は消えている。ロドルフォは点火しようと膝をつく。
紙はめらめらと燃えあがり燃えつきる。
ミミ。
彼の生涯の全時間を燃えつづけ
何十年もまえにパリで凍った炎となった。
より長く。
ドアでノックの音。ミミ。
貴女の手は氷のように冷たかった。貴女がまとう肩掛けと同じような
このひどい天候には弱すぎるストーブの近くの炎で
貴女は両手を暖めた。
傾斜した天窓で貴女は私の腕のなかに震えた。
硬い月は床板を青い色で覆っていた。
私の心のなかに雪が降りはじめる。
信頼の肩をよせながら窓際にたち
私たちは近づいてくる明りと町を見おろしていた。
通りから離れた夜に、こうした沢山のものを持ちあげているのに
屋根はどれだけ強くなければならないか、その頃の私は無知であった。
貴女がドアの鍵を落したとき、私はランプを吹き消した。
私は貴女にその鍵を見つけさせたくはなかった。
冷たい金属。鍵は私の机の何処かにあった。
広場は鮮やかな緑、深紅色、金色のタフタ袖であふれ
硬貨のように冷たいグラスに入った色のついたブランデーを
私たち全員に供する祭の思い出は
霜と音楽との区別のつかない私の心のなかで
リボンのように細く裂け、また星々の上には
貴女の名の色あせない音楽が鳴りわたっていた。
ミミ。
幸せに力はない。あれは真冬だった。
音は硬く、明るい大気は氷でずきずきしていて
天が与えたもう最もやさしい行為であると思える
落ちてくる雪片の閃光ときらめきですら
無慈悲に感じられた。暖ををとるべき場所はどこにもなかった。
花崗岩のブロック壁と大くぎで固定された鉄の門によって
私たちは締めだされていた。
私が所有しあるいは愛するものはその後からやってきて
貴女が故に変った。
そして貴女 ― 貴女の火は消えさった。貴女の手は冷たかった。
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