ローマの南からの手紙


  このごろの夜は ― まるで変化がなくって。
 
私にはもう我慢ができません。この手紙を書き送ります。
 
夏にはもううんざりです。
 
あまりにも幾百もの夜、私たちはたがいに同じ国の中にいても
 
ローマと星との間よりもはるかに
 
遠く離れて生きてきました。
 
夏と冬の陸路での旅は困難で
 
旅は幾度も延期されました。
 
この悲しみは私たちだけのものです。
 
ナイフやランプやジャーやではなく、貴方からの贈り物は
 
私がそれらに触れてみても、もはや私を慰めてはくれません。 無言なのです。
 
私を守ってきてくれた銀のお守りもです。
 
おそらくは、私たちが黒ワインを飲んだときに
 
貴方と私との間を往復した酒杯ですらもです。
 
星の光の下で私が注ぐワインはきらきら光っています。
 
花柄の貼りつけられた
 
なみなみとしたグラスで飲みながら
 
その大杯の台座から見つめ
 
青い瞳を見ています。
 
 
星のきらめく夜。
 
暗くってこれらの文字がこれ以上読むことができませんでしたら、
 
この私の手紙をたたんであなたのコートの中にしまって下さい。
 
私がここで飲むワインは
 
あまりにも黒いために星々はかえって近くなっていますから
 
貴方も北方のプロヴィンスの廃虚で飲むことを
 
怖れないでください。

戻る      次 へ